青果卸売市場
について
  
(1)構成
    現在では、大きく分けて、@中央卸売市場・A地方卸売市場・Bその他の卸売市場の形態があります。当社の場合は、上述のA地方卸売市場に属します。青果卸売市場は、卸売市場法(2000.4.1)の規制のもとにあり、この法律のもとに商品の取引が行われています。
    卸売市場は、下の図に示しましたように、市場全体の施設を設置・所有・管理する開設者があり、その施設を利用して取引を行う、以下の業者から構成されています。

卸売業者 生産者より青果物等の販売委託を受け仲卸業者・小売商等の買参参加者に販売する。
仲卸業者 卸売業者より買い付けた青果物等を場内で小売商等に販売する。
小売商等の売買参加者 買場に参加し、卸売業者より青果物等を買い付ける。当社の場合はこの取引が主流です。

(2)商品の流れ
   卸売市場内では青果物は24時間入荷してきます。このため、卸売市場で荷受けという体制をひき商品をいつでも受ける準備を敷いています。これらの青果物は特に夜間に多く入荷いたします。青果物は生産者より出荷されます。生産者は、個人生産者・出荷組合・産地商人・農協・経済連・商社・企業等から構成され、無条件委託販売が原則となり、卸売会社は販売委託を拒否できません。ただし、現実には商品の多様化等に対応するために、仕入形態としては、委託仕入買付仕入の方法で仕入れが行われています。そして、早朝より販売のための準備がなされ、”競(せ)り”にかけられます。競(せ)りにかけられた商品は、売り手と買い手が公開のもと商品が評価され、買い手どうしが競争のもと高い値段から、落札されていきます。このようにして公正に価格決定された商品は、仲卸業者・小売等の売買参加者の手を通じて、スーパーや小売店の店頭に陳列され、消費者の手に渡っていきます。
   しかし近年、消費の多様化・社会形態に対応した流通の迅速化などの影響もあり、販売方法としは従来からの”競(せ)り”による販売と”相対 (あいたい)売り”による販売の2形態があります。”相対売り”とは、信頼の上、1 人の売手と 1 人の買手が話合いで取引するのを相対 (あいたい)売りといいます。現在、相対取引で市場外へ搬出される場合が多く、今後ますます相対取引のウエイトがあがります。


生産者 個人生産者・出荷組合・産地商人・農協・経済連・商社・企業等から構成されています。
委託販売 所定の手数料を支払い、他の卸売業者に販売を委託することです。
委託仕入 生産者から委託された商品を卸売し、その代金から卸売手数料を差し引いた金額を委託者に支払うことになります。
買付仕入 委託仕入出来なかった野菜・果実や輸入野菜・果実を買付仕入します。仕入先と商談し値段を決定します。
競(せ)り 売り手と買い手(複数以上)がお互いに値段を競い合い、最も高い値段をつけた買い手から販売していく方法。
相対 (あいたい)売り 1 人の売手と 1 人の買手が話合いで取引するのを相対 (あいたい)売りといいます。
   せり 写真              せり 写真  
参考図   卸売市場を取り巻く環境について参考図


(3)青果卸売市場の機能

  卸売市場の目的・使命は消費者に迅速かつ効果的に生鮮食料品を供給することにあります。生産者に対しては、販路を確実に迅速に提供する。小売り、仲卸業者には安定的で効率的な取引の場を提供すること。これが中央卸売市場の役割であります。
 
@ 集荷と分荷機能です。無数の生産者 から集荷して、それを小売屋さんに分荷販売しています。

A 価格形成機能です。需給を反映して価格を正しく打ち出すことです。競(せ)り・相対売りなどの販売方法で公正な評価と価格形成を反映します。 

B 決済機能であります。私たちは産地から荷を受けて販売し、販売して三日目には必ず支払いをします。これにより双方の信頼関係が維持され青果物供給の流通が円滑に維持されます。

C 情報機能であります。卸売会社は生産地の消費者ニーズを伝え生産物へその情報を生かしてもらいます。一方、仲卸、小売業者には、生産地の生産状況の情報を提供して、価格決定の資料にしてもらいます。

 
(4)卸売市場の収益

青果卸売市場の運営費用は、原則として販売手数料が財源となる。その率は、法の定めるところの野菜は売上額の8.5%、果実は売上額の7.0%であります。

(5)卸売市場の現状と将来

(流通の大型化への対応)
 現在の市場を取り巻く環境は、従来の伝統的な仕組みから、新しい時代への仕組みに大きく移り変わろうとしています。まず、今までの市場というものは、全国の小さな生産者の荷物をまとめて(集荷)、仲卸業者・小売業者に販売する(分化)という機能を持っていましたが、川上では、全農・経済連・農協等の合併化による大型化・川下では、スーパーの大型化が進む中、その中間で卸売市場は、どのように対応していけばいいのかを考えなければならない時期にきています。しかしその反面、当社のような地方卸売市場の場合、従来からの多くの個人生産者や個人経営されている小売店が、まだまだ多く存在します。時代の流れの反面、このような小さな生産者や小売店も大切に守っていかなければなりません。いつの世も決して、なくなることはありません。これらの環境の中でバランスのある対応が必要だと考えます。
 
(新しい時代への対応)
 上の図でも示しましたが、現在は従来の伝統的な流れのほか、青果市場を経由しない物の流れが勢いを拡大してきております。これらは、流通コストの削減、新鮮な状態で消費者に物を提供する、あるいは、企業間競争の差別化、低価格の実現など、消費者を重視した意味でのひとつの流れだと考えます。さらに、卸売手数料の自由化が現在議論されています。いずれこれらの潮流は抑えることはできなくなるでしょう。これらの流れを否定することなく、消費者等のニーズを敏感に感じ取り、自由競争という新しい時代にも対応していく必要があると考えます。
 
(IT化の流れへの対応)
 青果物の自由競争化を促進していく要因のひとつにインターネットの普及があります。まさに情報の透明性は誰も止めることはできない状態にあります。この潮流は、コストの削減・商圏の拡大・新しいビジネスのチャンス・・・・・と様々の応用要素をもっています。蒸気機関発明以来の大発明といわれる、インターネットやデジタル社会への移行を据えて、迫る高速大容量通信社会に向けて卸売市場も十分な教育と準備が必要だと考えます。

(企業倫理の確立)
 自由化社会・競争化社会・IT化社会・・・・・と様々な時代の流れがあります。ビジネス社会を渡る上でこれらの要素を無視することはできません。しかしその一方、これらの社会はすべて人間が創っているんだということを忘れてはならないと思います。何をするにしても結局、人の問題に突き当たります。では人の問題とは何かと言えば”正しい人間観”をもって仕事をできる人を育成することだと思います。そういった意味で、十分な人材育成・研修等への投資が必要であると考えます。このような人を人を多く育成できることにより、企業モラルが向上し、世の人々から「この会社は本当にすばらしい会社だ」と評価いただけるような会社にすることが急務であると考えます。

以上、いろいろ述べてまいりましたが、自助努力をおしみなく継続することにより、新しい青果業界に挑戦していきたいと思います。


インデックスボタンホームに戻る